こんにちは、kopi rumah主宰 食卓コンサルタントのみつはしさなこです。
先日、Twitterで高齢男性がスーパーで子連れの女性に「母親ならポテトサラダぐらい自分で作ったらどうだ」と言い放った件が話題になっていました。それに対する反応は、「この男性はポテトサラダを作ったことがないに違いない」「ポテトサラダは意外と作るの大変」と、(まあ当然ですが)炎上する事態になっていました。
私も料理の作り手として、そして”母”親として、いろいろと突っ込みたくなる内容だったのですが、料理教室を主宰する立場として、考えさせられることでもありました。
なぜ「ポテトサラダ」作りをしんどく感じてしまうのか
はじめにお話ししておきますが、これは私が決して「ポテトサラダは簡単に作れる」と考えているわけではありません。
料理を始めた頃は、やはり作る工程の多さに気が遠くなりましたし、今でも頻繁に作るわけではありません。でも、今は作るのに億劫にはならなくなり、現在レッスンでも扱っています。別に作り方が身に付いた訳ではありません。しんどいと感じないように、自分流にアレンジしているからです。
料理のレシピは正解値とは限らない
ポテトサラダを作る場合、ベーシックな手順は
①じゃがいもを茹でる(もしくは蒸す)
②熱々のじゃがいもの皮を剥く
③じゃがいもを潰す
④マヨネーズ等で味つけをする
⑤具材(ハムやきゅうりなど)と和える
となります。しかし、
「どんな調理道具を使うのか」
「どうやって切るのか」
「どうやって加熱(柔らかく)するのか」
「どうやって潰すのか」
「どんな具材を用意するか」
については、料理家やレシピによって違います。同じポテトサラダでも、作り方が同じとは限りませんし、味や食感も変わってきます。つまり、自分の料理スタイルや好みに合うレシピは人それぞれ、ということなのです。
面倒と感じるなら、もっと自分に合った作り方があるかも
自分の経験上、料理で面倒と感じる場合には二つ理由があります。一つは、「自分が普段の料理でやらないことをしている」場合。そしてもう一つは、「普段やらないけれど、レシピなどの作り方に合わせている場合」です。
慣れないことをするときは、少なからず面倒な気持ちが起こります。それが普段の自炊料理の場面なら尚更です。
料理は、完成形に向かう大筋はありますが、必要な道具や工程は、必ずしも「こうあるべき」はありません。ポテトサラダで言うなら、じゃがいもははじめに皮を剥いて一口サイズに切っておけば、加熱時間も短く済みますし、電子レンジを使えばより手軽に作ることができます。マッシャーがなければ、大きなスプーンや木べらで潰すこともできます。ハムやきゅうりがなければ、にんじんや玉ねぎなど「そのとき家にあるもの」で作ることもできます。
自分流の作り方が見つかれば、料理はラクになる
本やインターネットサイトで溢れているレシピは、料理をする際のヒントにはなります。私も何か作りたいものがあるときや、今までと違う作り方を知りたいときに、好きな料理家さんのレシピなどを参考にします。しかし、そうして出てきたレシピが、必ずしもあなたのスタイルに合うとは限りません。逆に言えば、自分にとって作りやすい方法が見つかれば、その料理を作ることに面倒を感じなくなります。更に味や食感が気に入れば、何度もリピートしたくなるような、マイレシピになるのです。
惣菜買っちゃいけないの?私が手作りについて語るわけ
私は教室を開いていると言う立場から、手作りする上でのコツやポイントをお伝えしています。ただ、それは外食や惣菜をNOと言っているわけではありません。
料理だけでなく、仕事、家事、育児に日々奮闘しなければならない方々にとって、外食や惣菜の料理は心強いものです。また企業側も、利用者に好まれるよう味や素材もこだわり抜いて作られているものが多いと思います。
その上で私が自炊料理をおすすめするのは、ずばり自分の好きな味を追求できるところ。惣菜と違って、味、形、食感、具材も自分の思うがままにできるのが、自炊や手作りの強みです。もし一度の料理でうまく作れなくても、失敗を踏まえながらまたトライすればいいですし、試行錯誤を重ねるうちに、自分の求める料理が自分の手で作れるようになります。
お惣菜だけでなく、自炊料理も、やり方を見直せば上手に手間抜きしながら美味しい味を作れるかも。ぜひ参考にしてみてください^^